行田のぞみ園ブログ

特定非営利活動法人行田のぞみ園のブログです。

Around the World

こんにちは。

 

夏から冬に突然スライドしたような天気が続いていますね。皆様いかがお過ごしでしょうか。三連休の方もいらっしゃるでしょうか。気温差が激しい中です。暖かくしてお過ごしください。

 

今日は行田のぞみ園はお休みです。お休みの日は、たまに絵本や本の話などをしています。お時間のある方はおつきあいください。

 

皆さんは、旅に行く時、その国のどこを訪れますか?有名な観光地か、はたまたあまり誰も訪れないような、知る人ぞ知る場所か。旅の目的は人それぞれ、しかし、その国ならでは、の空気は、やはり「市場」に漂うのではないでしょうか。

 

今日は『世界の市場 おいしい!たのしい!24のまちでお買いもの』をご紹介します。世界中の市場を、1月から12月まで順番に巡っていこうという一冊で、とにかく本をめくることそのものが、旅のようで心が浮き立ちます。一月のイスラエルから始まり、チリ、タイ、スペイン、フランス、12月のイギリスまで、小さな旅が続いていきます。

 

マハネ・イェフダ市場、イーゼ・マルクト、玉林(ユーリン)市場、ロストフ・ナ・ドヌ...どの市場がどこの国のものか、お分かりになる方も、もしかしたら懐かしいと思う方もいらっしゃるかもしれません。その国ならではの野菜、肉、調味料、見慣れない食材が並び、人々が生活する様子が鮮やかな色合いで描かれ、さらにその国の郷土料理のレシピまで載っているこの本。さらにさらに、「みつけられるかな?』というコーナーまでついてくる充実ぶりに、嬉しくなってしまう一冊。冬の贈り物にもおすすめです。

 

美味しいものを買い、作り、食べ、行き合った人々と笑顔で挨拶をする。時には値引きをふっかけたり、ふっかけられたり...人の営みは大昔から変わらず、人々は「明日」のために市場で今日も買い物をします。読み手がここでちょっと覗き見させてもらったどの市場と生活も、たくましく続いていってほしいという願いは、決してぜいたくな祈りではないはずです。

 

 

 

もともとひび割れていた世界中のあちらこちらに、さらに楔(くさび)が打ち込まれるような日々が続いています。しかし、世界とは残酷なだけではなく、しぶとく強く、温かいものです。そう信じる、勇気を持てる一冊でもあります。