こんばんは。
あいにくの雨が続きますね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
行田のぞみ園は本日おやすみです。おやすみの日は、たまに絵本や本の話などをしています。お時間のある方はお付き合いください。
さて、お隣では今建物の工事真っ最中。今日も大きなショベルカーが、みるみるうちに建物を壊していきました。無くなる時はあっという間だなあ、としみじみしてそんな様子を見ていますが、夕方、現場にポツリと残る大きなショベルカーを見ていたら、思い出した一冊がありました。
今日は『おやすみ、はたらくくるまたち』をご紹介します。
こうじげんばで働くのは、ブルドーザー、ショベルカー、ミキサー車、そして背の高いクレーン車...。忙しい日中はとにかくパワフルに、あちらへ行き、こちらへ行き、おしごとをしていきます。
しかし、日は落ちてしだいに暗くなるにしたがって、一台、また一台、と「おやすみ」と眠りについていきます。昼間の力強さとは打って変わって、エンジンが止まり、ブームがちぢまり、一ページごとに、思い思いのかっこうでくつろぎ、息を吐くくるまたち。なんだかほっとするような切なくなるような、忙しくてかっこいいくるまたちのおやすみの時間が描かれる一冊。
可愛らしい絵柄ですが、夕暮れや夜の美しさが深くなっていく様子に目を惹かれます。そしてなにより「しーっ」という呼びかけに誘われるかのように、みんなが寝静まる夜の静寂も、ページを繰るごとに深まっていきます。「おやすみ」「おやすみ」と、ひっそりと、読んでいるこちらのまぶたも、聞いている子供達も、もしかしたらゆっくりと静かに閉じていくかもしれませんね。
