行田のぞみ園ブログ

特定非営利活動法人行田のぞみ園のブログです。

くだもの尽くし

こんにちは。あっという間に8月が過ぎてしまいそうです。

皆様いかがお過ごしでしょうか。心騒ぐ日ばかりが続きますが、皆様お体を一番大事に、お過ごしください。

今日は行田のぞみ園はお休みなので、絵本のご紹介などをしています。お時間のある方はお付き合いください。

 

8月は、フルーツもおいしい時期ですね。行田のぞみ園でも、甘くなったぶどうを子供たちが美味しそうに食べたり、グループホームでも、丸々としたスイカを社員の皆さんで頂いたりと、旬の果物は、私たちにたくさん元気をくれるような気がします。

 

果物といえば、この絵本ではないでしょうか。

何年か前、とてもおいしいパフェで有名な果物屋さんを訪れた際、カフェの本棚に、ちょこん、とこの絵本が置いてありました。懐かしさと、果物屋さんに『くだもの』の絵本があるというのが何ともいえず可愛らしく嬉しくて、今でも覚えています。パフェも大変美味しくいただきました。いろいろなことが収まったら、またいつか訪れてみたいです。

手に取って摘めそうなほど、瑞々しく艶やかに描かれたくだもの。大人も子供も、めくるたびにお腹が減ってしまいそうです。丸ごと描かれたくだものと、それを人の手で剥いたもの。形を変えて、読み手の前に現れる美しいくだものを、そっと大切にしながらめくっていきたくなる絵本です。

よく見たら、表紙のさくらんぼも、一つとして同じようには描かれていないのがわかります。果物はその時の時期の、その一つだけ。当たり前のことで恐縮ですが、全く同じものは、世界には二度と存在しないのです。この絵本は、平山さんが捉えた、その時だけのくだものなのだと考えると、とても不思議で厳かな気持ちにもなります。まるで永遠が閉じ込められているような、というと大げさでしょうか。目を凝らして世界を見る、作者の誠実さがこの一冊に表れているようにも思います。