こんにちは。
暑さの盛り、といった感がある日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今日は行田のぞみ園はお休みです。お休みの日は、絵本の紹介などをしております。お時間のある方はお付き合いください。
子供たちは夏休み！ですが、今年もなかなか遠出はできない、という事態が続いていますね。
今日は同じように、という訳ではないですが、パパのお仕事で、お休みだというのに旅行ができないトミーという少年のお話、『はちうえはぼくにまかせて』です。
ご近所中の人が出かける夏休み、トミーはお父さんのお仕事が忙しくて、ずっと家にいるしかありません。そこでトミーは、ご近所の留守の間、鉢植えを預かるお仕事を思いつくのでした。家中に運んだ鉢植えは、ぐんぐんぐんぐん伸びていきます。やがて家は、所狭しと並べられた鉢植えでジャングルのように。さあ、トミーの次なる一手は？
緑の溢れる色使い、終始明るいおしゃれな雰囲気の一冊です。
泣いて拗ねてしまいそうな状況の中でも、自分がワクワクすることを見つけて、しかもそれをお仕事にする茶目っ気を持つトミー。どんなにお父さんがしかめっつらでも、家が緑で溢れかえっても、ちっとも気にせず明るく前を見据えています。しかも、きちんと植物のことを図書館で調べて、請け負ったお仕事に工夫を重ねることを惜しみません。はっきり、ちゃっかり、しっかりした佇まいは、いかにもアメリカの男の子といった感があります。終始しかめっつらのトミーのお父さんが、溢れるほどの緑に囲まれてどう変わっていくのか、というところも読みどころの一つ。個人的には、お母さんの懐の深さにも脱帽です。
トミーの一風変わった、特別な夏休みのお話を、ぜひお楽しみください。
